♪閑古鳥合唱隊♪
『凪の花』の感想はこちらへ - 於來
2011/07/16 (Sat) 14:53:55
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「凪の花」、拝読致しました。 - 桐生愛子 URL
2011/11/06 (Sun) 00:23:08
読んでいて思ったのが「すっげぇな……。」でした。品のない言葉で恐縮ですが、本当にそういう感じで。(^_^;)
男の語り口はもちろん、地に足着いた丁寧な描写とでもいうのか、自然に、リアルな表現で作品世界が豊かに彩られている感じ……。上手く言えないのですが、本当に、うまいなあ、と。
語りの形式で六十枚超の物語を引っ張って行けるっていうのがもう……最近短編に逃げがちな私としては、羨ましい限りの筆力です。
プロフィールページなどを拝見して、沖さんは8歳の頃から執筆されているとのこと。私も小説とは呼びがたい処女作を書いたのは小学生の頃だったやに思いますが、これはもう執筆歴の密度が違うんだ、と。(笑)
話は戻って、本作。最後に「おまえがどんなに身勝手な腰抜けか、思い知らせてあげようか」という魔女の言葉を男が再び聞くのは、男自身が「思い知らされてる」ことに気付くからなのかなあと思うのですが、男がそれに気付くきっかけは、彼女が嫌っていた雨降らしに姿を変えた彼女に対し、「あの人は人間だったときと同じように優しい姿で、波の音を楽しんでるみたいだった」と思ってしまったところにあるのでしょうか。単純に、彼女が雨降らしに変えられるのを止められなかったことに対するものかと思いつつも、もう一歩深読みしてみました。間違ってたらごめんなさい。
とにもかくにも、味わい深い作品をありがとうございました!
感想だあ! - 於來
2011/11/08 (Tue) 16:08:25
桐生さん、拙宅の閑古鳥にようこそいらっしゃいました。
誰からも見捨てられた、ただのお飾り掲示板になるかも……と思っていただけに感慨ひとしおです。
某所に出したとき、
「長々とした語りが読みにくいのは常識です」
「語りだというだけで読者に敬遠されるということを覚えておいた方が得ですよ」
という圧倒多数の意見をいただいた過去がある我が子でして(笑)、語りそのものを誉めていただくと本当に嬉しいです。
この物語は深読み・裏読み・ひねり読みなどを大変好みますので、一歩踏み込んだ解釈は大歓迎です。
>男がそれに気付くきっかけは、彼女が嫌っていた雨降らしに姿を変えた彼女に対し、「あの人は人間だったときと同じように優しい姿で、波の音を楽しんでるみたいだった」と思ってしまったところにあるのでしょうか。
あ、これは作者のわたしも気がつきませんでした。確かにそうですね。
「醜い姿に変えられたあの人の身じろぎは、自分の運命を呪ってのたうってるみたいだった」
だと、他が同じ文章でもニュアンス違って見えますもんね。
桐生さんも作品を色々な角度から読んでもらえることが楽しみとのこと。
お仲間、お仲間。
嬉しい出会いでした。